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ドクターX、HERO…大ヒットドラマに“水戸黄門”的手法

ドクターX、HERO…大ヒットドラマに“水戸黄門”的手法

 米倉涼子(39)主演のテレビ朝日「ドクターX~外科医・大門未知子~」は最終回で平均視聴率27・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をマーク、全11話の平均は22・9%で、今年放送された連続ドラマの1位となった。

【視聴率】「ドクターX」最終回27・4%!全話20%超「HERO」超え今年1位締め

  孤高のフリーランス外科医・大門未知子(米倉)が金と欲にまみれた病院組織にメスを入れる人気シリーズの第3弾。超越した手術の腕を持ちスーパードクター は、決して権力に屈することのなく「私、失敗しないので」「いたしません」など、一般社会ではなかなか口にできないセリフを連発、視聴者の心をつかんだ。

 この型破りでありながら正義感にあふれ、“ぶれない姿勢”の主人公は昨年大ヒットしたTBS「半沢直樹」の半沢直樹堺雅人)、今年7月から放送され人気を集めたフジテレビ「HERO」の久利生公平(木村拓哉)らに通じるものがある。

 今年の民放ドラマでは1月にテレビ東京「三匹のおっさん~正義の味方、見参~」が最終回で同局の連ドラでは史上最高12・6%をマーク、全話平均も同局 初の2桁台を記録し、来年1月には続編も放送されるヒット作となった。主人公は3人(北大路欣也泉谷しげる志賀廣太郎)だが、正義感にあふれているこ とは共通しており、1話完結というスタイルも「ドクターX」「HERO」と同じだ。

 テレビ朝日・吉田慎一社長11月の定例会見で「ドクターX」について「非常にスカッとする、見ていて楽しい」、編成を担当する平城隆司常務も「視聴者の 方の求める気持ちいいドラマになっていると思う」と評価。ストレスを抱える現代社会にあって、多くの視聴者が大門未知子の言動にスカッとする“痛快さ”を 感じたのは確かだろう。

 昨年「半沢直樹」が大ヒットした際に現代版「水戸黄門」と評する声もあった。シリーズ総計1227回も放送されたTBS「水戸黄門」は、悪人が最後は印 籠の前にひれ伏し…と、お約束の展開ながら42年もの長期に渡って多くの視聴者を引きつけた。「勧善懲悪」の表現は当てはまらないにしても、主人公のぶれ ない姿勢や痛快さ、1話完結、そして結末を知りつつ見られる安心感など「ドクターX」の人気の陰に“水戸黄門的手法”があったことは見逃せない。